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NGO・NPOノート


毎月5000円を個人的にNGO・NPOに募金をする予算としてとっています。
NPO・NGO側としては、毎月決まった団体に定期的に支援をする会員が貴重なのはわかっているのですが、私自身も安定した収入があるわけでもなく、幾つかの団体の活動をみながら毎月違う団体に予算の金額を散発的に募金している状態です。
募金をした団体からは会報や活動報告が送られてきます。
私なりのやり方として、この会報や活動報告をもとに、世界で起きている問題とそこに対して活動する団体について知ったことを、自ページでノートし紹介していきたいと思います。

ノート

「国境なき医師団」(Doctors Without Borders / Medecins Sans Frontieres)
シリア緊急援助活動 協力のお願い のダイレクトメールより(2013.09.08)

「国境なき医師団」は国際協力をしている団体のなかでも、極めて困難な場所や状況に赴いて医療援助を行う団体です。
記憶が確かではありませんが、「国際協力師になるために」(山本 敏晴著,白水社) という書籍で読んだと思うのですが、例えば国連の職員やボランティアに関していえば、困難な紛争地などでも、スタッフの安全を重要視しています。スタッフが死んだり、死ぬような危険性の場所に踏みとどまるわけにはいかないのです。 激戦区での支援救援が求められる場合、かなり離れた場所に拠点を置き、戦況の変化に合わせ情報をつかみ、少しでも危険性が考えられればすぐまず撤収し拠点を後退します。それは正しいことのひとつです。
スタッフが死んでしまっては支援が出来ず、そんな危険では成り手もいずれ減ってしまうのですから。民間のNGOなども基本は安全あっての支援です。
しかし、国境なき医師団はこれと逆で有名です。激戦地域での戦況の情報は生命線ですが、彼らは情報を得た上で銃弾飛び交う激戦地の真っ只中に前に前に突っ込んで行くといいます。 他の支援団体が絶対に行かないような場所に行って、最も緊急性の高い医療行為が必要な人々に、場所に入って行くのです。
この団体の覚悟と使命感に比べてJICAボランティアに行く人々を非難する方に出会いましたが、私は較べることは出来ないと思うのです。それぞれの出来るレベルのことをするしかないのではないのでしょうか。 確かに国境なき医師団の覚悟はすごい。だからこそ、誰もが、どの団体もがそうは出来ないと思うのです。
国境なき医師団は決死隊のようなものです。
これを書くのに閲覧した公式サイトの最新情報には、シリアのアレッポ県でMSFの一員として活動中だった外科医ムハンマド・アブヤドさんが9月3日に殺されたという情報が載っていました。ご冥福をお祈りします。
私には、残念ながらシリアに赴いて最も最悪の状況の人々の手をとりに行く技術・知識はなく、そしてまことに残念ながら覚悟も勇気も行動力もないでしょう。
私の出来る事は、東京という世界一レベルで物価と金銭価値が高い場所にいて、私の日本円によってする募金は、私のなけなしの募金額の割には募金効果が高いということでしょうか。
そして「国境なき医師団」の出来ること、世界中の、最も過酷な、修羅のような戦場・紛争地・難民キャンプ・疫病発生地などで、最も危険にさらされている緊急性の高い治療が必要な人々に、 たとえテロリストが、政府が、軍隊が阻もうとも、医療を施す技術・知識・勇気・覚悟をもって医療の助けを届けに突入していくこと。
私のこれしか出来ないレベルの募金が、国境なき医師団の誰でも出来るレベルではない決死の支援活動の活動資金の一部になることを願って時々、細々とですが募金していきます。

◆「国境なき医師団」日本公式Website
http://www.msf.or.jp/




特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン
2012年度年次報告書 より(2013.09.01)

概要:
チャイルド・ファンド・ジャパンは東京杉並区にある、NGOです。
太平洋戦争後、1948年に日本の戦災孤児への支援をした「キリスト教児童基金(CCF)」が、52年日本事務所として「社会福祉法人 基督教児童福祉会(CCWA)」として設立されたのがはじまりのようです。
2005年からチャイルド・ファンド・ジャパンとしてNPO法人化しています。 年次報告書も送られてきてちゃんと会計報告も掲載されています。

2012年度の寄付金収入が2億7千万円で、(これがNGO紹介1件目なのでわかりませんが)、かなり寄付規模がありますね。これが収入の98.17%を占めています。 補助金は83万、会費収入は22万です。
支出はおおまかな数字で2億5千万円、69.4%を地域開発事業費に、0.88%を緊急支援事業、16.21%を広報・啓発・提言事業費に使用しています。 そして、この支出の約87%を占める上位3活動について、どんな活動を行ったのか、年次報告書に内容紹介されてあり、報告書として非常に明快でわかりやすいです。 会計監査報告書の写しまで掲載されており、不明瞭になりがちなNPOの支出用途をきっちり明快にしようという意図が感じられます。

活動:
寄付収入の約70%を使う地域事業開発ですが、1、スポンサーシッププログラム 2、支援事業プロジェクト に使われています。
1、スポンサーシッププログラムは、スポンサーとチャイルドのつながりを通じて、そのチャイルドの周囲に取り巻く地域も包括し支援していくプログラムのようです。
主に必要な保健・医療教育の提供、その家族にも職業訓練、住民組織の立ち上げ、事業資金融資などの支援が行われているようです。
2、支援プロジェクトについては具体的なプロジェクトの紹介がなされています。
  a、フィリピンのパラワン族(少数民族)が開発がすすむ中、山間部に住処を追いやられ感染症や栄養不良などに陥っている問題の生活改善、伝統継承、治療活動、識字教育です。
b、フィリピン 子供が読書に親しむプロジェクト フィリピンの小学校では入学した生徒が最終学年まで残る割合は7割。家族の仕事を手伝わねばならない背景の中、授業についていけなくなってしまうのが大きな要因のようです。
そのような中、学習用書籍の配布や読書学習の教育プログラムの整備の支援をしているようです。
c、ネパールの学校環境整備プロジェクト ネパールの学校の抱える設備不足・出席率の低さ・低い習熟度を改善するため、校舎建設・校舎補修・飲料水タンク設置・用具の提供・教員の研修などの支援を行なっているようです。
d、新支援地域スタートアップ・プロジェクト ネパールのNGOを支援し、新しい支援地域に事務所設置・スタッフ募集・事業・会計の研修や未知の村落の状況把握のための巡回などの支援をしている」ようです。

ここには紹介しきれませんが、緊急支援や提言(アドボカシー)の内容も説明してありました。
今回「年次会計報告書」からの読み解きだったので、お金の話から先になってしまいましたが、不明瞭になりがちなNGO・NPOで分かりやすく、実活動とリンクした会計報告書を出すことはスポンサーからの信頼につながると思います。

水・衛生・医療・物資支援は物資量も報告でき分かりやすいですが、教育という非常に重要な支援は成果や支援の規模が分かりにくい部分が多いです。
しかし、一時的でなく持続的にその社会の貧困や問題を変えるにあたって、最も可能性を持つ重要なものです。

◆「特定非営利活動法人 チャイルド・ファンド・ジャパン」 Website
http://www.childfund.or.jp/